<文部科学省委託事業>
HPCIフォーラム

スーパーコンピュータ 「京」時代の成果から「富岳」への期待

HPCIフォーラム 「京」時代の成果から、「富岳」への期待 開催中止について

高度情報科学技術研究機構(RIST)、理化学研究所計算科学研究センター(理研R-CCS)は、令和2年3月4日(水)にステーションコンファレンス東京にて予定していました「HPCIフォーラム<「京」時代の成果から、「富岳」への期待>」の開催を中止いたします。
新型コロナウイルスの感染拡大の状況を受け、対応策を検討して参りましたが、国内の感染を最小限に抑える上で極めて重要な時期となっている現状に鑑み、ご来場者および関係者の健康・安全を第一に、開催を中止することにいたしました。
ご参加を予定いただいた皆様には、ご迷惑をおかけすることになり、大変申し訳ございませんが、ご理解いただきますようお願い申しあげます。

ご参考:新型コロナウイルス感染症対策の基本方針(令和2年2月25日 新型コロナウイルス感染症対策本部決定)

 

令和2年2月26日
高度情報科学技術研究機構(RIST)
理化学研究所計算科学研究センター(理研R-CCS)


 

Greetings 挨拶

世界最高の性能を発揮し、日本の計算科学を飛躍的に発展させたスーパーコンピュータ「京」。
その「京」の後継機となる「富岳」は、性能の向上はもちろん、「京」の資産を継承し より幅広い分野での活用が期待されています。

このフォーラムでは、現在2021年度の共用開始を目指し開発が進められている「富岳」の最新情報や期待される成果について、ご紹介いたします。

※これから「富岳」をはじめとしたスパコン(HPCI)の利用をご検討している方への相談コーナーもございます。(HPCIについて詳しくはこちらへ



講演者・講演内容 ご紹介

Session1 「富岳」の始動 ~産学官協働によるイノベーションへの期待

スーパーコンピュータ「富岳」の特長とSociety5.0への貢献に向けて

松岡 聡

理化学研究所 計算科学研究センター
センター長

 

科学技術政策の動向と「富岳」への期待

 

高原 勇 氏

内閣府大臣官房審議官(科学技術・イノベーション担当)

Society5.0の実現の場としてスマートシティが着目されています。さまざまなIoTデータが世界各国で収集・解析され、まちづくりや都市行政へ活用されつつあります。本講演では、科学技術政策の動向と「環世界」を例示したスマートシティへの「富岳」の応用と期待を述べます。

 

スマートな道路インフラマネジメントに向けてのチャレンジ

 

金治 英貞 氏

阪神高速道路株式会社 フェロー(技術推進)

これからの高速道路は、ネットワークとしてより安全,安心,快適な道路へと進化を続けなければいけません。その一例として、阪神淡路大震災から25 年をへて、益々重要となる地震への備えや、国策のSociety5.0 への取り組みも重要となっています。講演では、これらを実現する技術経営に資する取り組みについてご紹介したいと思います。

 

Leading the way in improving life

 

Brent Gorda 氏

Senior HPC Executive, Arm Inc.

With the creation of the world's most efficient Super Computer architecture, the new Japanese technology is positioned to become a world leading tool in improving quality of life. Traditional scientific simulations will be able to pursue the state of knowledge and a number of new initiatives (such as AI) will be enabled. This talk will discuss the significance of the new technologies and possible impacts.

 

Session2 「富岳」から生まれる革新的成果 ~Society5.0への貢献

「京」から「富岳」へ、産業界の期待

スパコンを利用した全個体リチウムイオン電池の界面設計

 

奥野 幸洋 氏

富士フイルム株式会社 解析技術センター
主席研究員

電解液をイオン伝導性固体に置き換えた全固体電池が、充放電の安定性や長寿命性を革新的に向上させる次世代電池として精力的に研究開発が行われています。本講演では、大規模第一原理計算(京コンピュータ利用)によって、全固体電池の開発課題である固体電解質と正極活物質の間に形成されるLi抵抗相の起源にアプローチした研究成果を述べます。

 
「京」から「富岳」へ、社会の期待

Society5.0実現のために

 

中山 五輪男 氏

富士通株式会社
理事 首席エバンジェリスト

Society5.0実現に向け、AI、VR、5G、更にはシンギュラリティといったIoTの最新動向を踏まえ、「富岳」に対して社会は何を期待し、富士通は何を目指すのか、わかりやすくお伝えいたします。

 
「富岳」で期待される成果➀

「富岳」を利用した革新的流体性能予測技術の研究開発

 

加藤 千幸 氏

東京大学生産技術研究所 
革新的シミュレーション研究センター
センター長・教授

最大、「京」の100倍以上高速な計算が可能なスパコン「富岳」の開発は順調に進んでいますが、我々のグループでは「富岳」の性能を十二分に引き出すことができるいくつかのプログラムの開発を進めています。これらのプログラムでは、車や船のまわりの、空気や水の流れをとても正確に計算できます。また、流れから発生する音を計算することもできます。このため、これまで車や船の開発では必ず行ってきた実験の一部を計算で置き換えることができます。この講演では、プログラムの開発の状況や試験的に実施した計算結果などをご紹介します。

 
「富岳」で期待される成果②

大規模数値シミュレーションによる地震発生から地震動・地盤増幅評価までの統合的予測システムの構築とその社会実装

 

堀 高峰 氏

海洋研究開発機構
海域地震火山部門・地震津波予測研究開発センター
センター長

国難とされる首都直下地震や南海トラフ地震への事前の備えを適切に進めるためには、地震発生から地震動・地盤増幅に至る地震災害の定量的評価が不可欠です。本プロジェクトでは、富岳での超大規模計算で定量的な評価を実施するための統合的予測システムを構築して、国の行う地震動・地盤増幅評価に実装します。さらに、地震発生やその準備過程の現状把握と予測の解析に取り入れる地下の3次元不均質構造モデルの基盤を整備します。

 
「富岳」で期待される成果③

大規模データ解析と人工知能技術によるがんの起源と多様性の解明

 

宮野 悟 氏

東京大学医科学研究所
ヒトゲノム解析センター
センター長・教授

正常組織においてどのように遺伝子変異クローンが生じるのか、遺伝子変異ないしその組み合わせがどのように細胞の表現型を決定するのか、さらには、その多様性・複雑性のために研究が進んでいないゲノムの構造異常が発がんにどう関わるのか。こうしたがん研究の最先端課題へゲノムシーケンスデータ解析パイプラインGenomon及びネットワーク解析アプリケーションとネットワーク深層学習システムDeep Tensor等による挑戦について述べます。

 
「富岳」で期待される成果④

大規模計算とデータ駆動手法による高性能永久磁石の開発

 

三宅 隆 氏

産業技術総合研究所
材料・化学領域 機能材料コンピュテーショナルデザイン研究センター
研究チーム長

電動車の駆動モータや風力発電機などに使用される高性能永久磁石は、使用量の増加と多様化に伴い、性能、耐熱性、資源リスクなどの諸要因を考慮した材料設計が要求されています。物質の第一原理計算と機械学習を用いた材料開発の成果と課題、展望についてお話しします。

   
展示会場 特別セッション

●スーパーコンピュータ「富岳」の開発

清水 俊幸 氏

富士通株式会社
プラットフォーム開発本部
シニアディレクター

昨年12月、神戸の理研計算科学研究センター(R-CCS)へ「富岳」の計算ラックの搬入が始まり、現在、2021年度の共用開始を目指して、「富岳」システムの構築・調整が進んでいます。「京」コンピュータの100倍のアプリケーション性能、省電力性、使いやすさの実現を目指したスパコン開発の取り組みと成果についてご紹介します。

●見える化セッション(11セッション)

”計算科学の見える化”にさまざまな角度から挑戦している「見える化シンポジウム」。
今回はHPCIフォーラム展示会場ステージに「見える化セッション」として登場します。
 

   
「富岳」を活用した創薬ビッグデータ統合システム
荒木 望嗣 氏(京都大学/重点課題1)
スパコンによる遺伝子解析とそれを支えるソフトウェア
伊東 聰氏(東京大学医科学研究所/重点課題2)
地震シミュレーションの見える化
藤田 航平氏(東京大学地震研究所/重点課題3)
広報ビデオ等の制作について
石谷 隆広氏(名古屋大学/重点課題5)
「富岳」を活用したクリーンエネルギー実用化加速
吉村 忍氏(東京大学/重点課題6)
MateriApps LIVE!による物質科学シミュレーション事始め
藤堂 眞治氏(東京大学/重点課題7)
近未来型ものづくりを先導する革新的設計・製造プロセスの開発
加藤 千幸氏 (東京大学生産技術研究所/重点課題8)
計算基礎科学連携拠点(JICFuS)の活動
永井 智哉氏(筑波大学/重点課題9)
Visualization of spiking neuron activity in the whole brain network model
Carlos Enrique Gutierrez 氏(沖縄科学技術大学院大学/萌芽的課題4-1)
スーパーコンピュータで作り上げる昆虫脳シミュレーション
加沢 知毅氏(東京大学/萌芽的課題4-2)
実験研究者、産業界を対象とした材料系シミュレーション入門
吉澤 香奈子氏 (高度情報科学技術研究機構)
 

●HPCI紹介セッション(仮)

About 概要

タイトル <文部科学省委託事業>
HPCIフォーラム
スーパーコンピュータ 「京」時代の成果から「富岳」への期待
開催日時 2020/03/04(水) 09:50~18:00
会場 ステーションコンファレンス東京 6F
主催 高度情報科学技術研究機構(RIST)
理化学研究所 計算科学研究センター(理研R-CCS)
後援・協力 [後援]日本経済団体連合会、経済同友会、日本商工会議所、
HPCIコンソーシアム、スーパーコンピューティング技術産業応用協議会、計算科学振興財団
[協力]ポスト「京」 重点課題 ①②③④⑤⑥⑦⑧⑨
ポスト「京」 萌芽的課題③ ④-1、④-2
参加費用 参加無料(事前登録制)

Timetable タイムテーブル

受付開始 9:30

展示のみのご来場も可能です。ご登録の上是非ご来場ください。

※セッション内容・時間は予告なく変更される場合がございます。

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      Exhibit 展示

      ブース展示では重点課題と萌芽的課題の研究成果紹介、スパコン紹介ステージでは「京」の歩みや「富岳」の開発などを映像やミニセッションでご紹介いたします。
      その他、理研R-CCS、RISTからの情報発信ブースや利用相談コーナーなどもご用意しております。

      重点課題 社会的・国家的に見て、取り組む意義が高い/世界をリードするような成果が期待される/「富岳」の性能を有効に活用できる、という3つの観点から選ばれた9つの重点課題について、その成果と今後の取組みについて展示いたします。

       重点課題1 生体分子システムの機能制御による革新的創薬基盤の構築
       重点課題2 個別化・予防医療を支援する統合計算生命科学

       重点課題3 地震・津波による複合災害の統合的予測システムの構築
       重点課題4 観測ビッグデータを活用した気象と地球環境予測の高度化

       重点課題5 エネルギーの効率的な創出、変換・貯蔵、利用の新規基盤技術の開発
       重点課題6 革新的クリーンエネルギーシステムの実用化

       重点課題7 次世代の産業を支える新機能デバイス・高性能材料の創成
       重点課題8 近未来型ものづくりを先導する革新的設計・製造プロセスの開発

       重点課題9 宇宙の基本法則と進化の解明


      萌芽的課題 「富岳」で新たに取り組むチャレンジングな課題として選定された萌芽的課題の中から3、4-1、4-2についての成果と今後の取組みについて展示いたします。

      萌芽的課題3 太陽系外惑星(第二の地球)の誕生と太陽系内惑星環境変動の解明
      萌芽的課題4 思考を実現する神経回路機構の解明と人工知能への応用
              4-1 脳のビッグデータ解析、全脳シミュレーションと脳型人工知能アーキテクチャ
              4-2 ボトムアップで始原的知能を理解する昆虫全脳シミュレーション

      スパコン紹介ステージ
      ●動画上映
        「富岳」紹介、スーパーコンピュータ「京」7年の軌跡、他
      ●ハードウェア展示:「富岳」CPU、CMU 他
      ●HPCI紹介セッション(仮)
      ●特別セッション:
      (1) スーパーコンピュータ「富岳」の開発
      (富士通株式会社 プラットフォーム開発本部 シニアディレクター 清水 俊幸 氏)
      (2) 見える化セッション(11セッション)
      "計算科学の見える化"にさまざまな角度から挑戦している「見える化シンポジウム」。今回はHPCIフォーラム展示会場ステージに「見える化セッション」として登場します。

      「富岳」を活用した創薬ビッグデータ統合システム
      荒木 望嗣氏 (京都大学/重点課題1)
      スパコンによる遺伝子解析とそれを支えるソフトウェア
      伊東 聰氏(東京大学医科学研究所/重点課題2)
      地震シミュレーションの見える化
      藤田 航平氏(東京大学地震研究所/重点課題3)
      広報ビデオ等の制作について
      石谷 隆広氏(名古屋大学/重点課題5)
      「富岳」を活用したクリーンエネルギー実用化加速
      吉村 忍氏(東京大学/重点課題6)
      MateriApps LIVE!による物質科学シミュレーション事始め
      藤堂 眞治氏(東京大学/重点課題7)
      近未来型ものづくりを先導する革新的設計・製造プロセスの開発
      加藤 千幸氏(東京大学生産技術研究所/重点課題8)
      計算基礎科学連携拠点(JICFuS)の活動
      永井 智哉氏(筑波大学/重点課題9)
      Visualization of spiking neuron activity in the whole brain network model
      Carlos Enrique Gutierrez 氏(沖縄科学技術大学院大学/萌芽的課題4-1)
      スーパーコンピュータで作り上げる昆虫脳シミュレーション
      加沢 知毅氏(東京大学/萌芽的課題4-2)
      実験研究者、産業界を対象とした材料系シミュレーション入門
      吉澤 香奈子氏(高度情報科学技術研究機構)

      利用相談コーナー
      スーパーコンピュータの利用をご検討している方のご相談に対応いたします。

      高度情報科学技術研究機構 神戸センター
      特定高速電子計算機施設の登録施設利用促進機関としての業務及び文部科学省公募型委託事業:革新的ハイパフォーマンス・コンピューティング・インフラ(HPCI)の運営に係る代表機関としての業務を実施しています。高度情報科学技術研究機構(RIST)神戸センターの取り組みを紹介します。

      理化学研究所 計算科学研究センター
      計算科学と計算機科学を連携・融合させた新しい研究を行う国際研究拠点として、スーパーコンピュータを活用して科学技術の革新的成果の創出を目指す研究活動や、「京」の後継機「富岳」の開発を行っている、理化学研究所 計算科学研究センター(R-CCS)の取り組みを紹介します。

      申し込みをキャンセルしますが、よろしいですか。